サンデーレーシング2023年度募集注目馬

161

コーステッド22

母コーステッドは米GⅠBCジュベナイルフィリーズターフ(芝1600m)2着。産駒には共同通信杯勝ち馬ダノンベルーガや先日新馬戦を好内容で勝利したボンドガールがいる。キズナ産駒の牝馬はGⅠ3勝のソングラインやファインルージュ、アカイイト、マルターズディオサなど活躍馬を多く輩出しているが、最前線で活躍しているキズナ牝馬は母系にWar Relic≒Eight Thirty+Nijinsky+Halo≒Red Godを持つ馬が非常に多い。

・ソングライン
War Relic→Jester
Nijinsky→なし
Halo→アグネスタキオン
・マルターズディオサ
War Relic→≒Traffic Judge
Nijinsky→Generous
Halo→Blushing Groom
・ファインルージュ
War Relic→≒Jet Actionクロス
Nijinskyダンスインザダーク
Halo→ダンスインザダークGroom Dancer、Up Spirits
アカイイト
War Relic→Jester
Nijinsky→Mud Route
Halo→Sunny's Halo
・ステラリア
War Relic→≒Eight Thirty
Nijinsky→≒Storm Bird
Halo→≒Sir Ivor
・アブレイズ
War Relic→War Relic
NijinskyCaerleon、Gioconda
Halo→タイキシャトル

この傾向に対して本馬は母父がIn Reality系統のTizwayで、3代母Blue Moonの父がLomitas(Nijinsky)、4代母To the Rainbowの父がRainbow Questですから上記の傾向に該当します。さらにNijinskyの増幅に対してTom Foolラインの継続を施した馬や、La Troienne系統の増幅を施したキズナ産駒の牝馬は活躍する傾向にあり、上記の馬の全てがこの傾向に該当。本馬の母コーステッドはLa Troienne9×9でTom Foolラインの増幅が見て取れますから本馬は走るキズナ牝馬と言って過言ではないかと思います。相当人気するでしょうし、募集金額も当然お高めとなっていますが、上記の活躍馬に劣らない活躍を見せてくれるのではないでしょうか。

GⅠサラブレッドクラブ2023年度募集注目馬

21

レディシャツィ22

父ニューイヤーズデイは3戦2勝でBCジュヴェナイルを制した馬。翌年の3歳クラシックでも期待された馬だったが、2歳12月に左後肢種子骨骨折のため種牡馬入り。産駒にはフロリダダービーなどGⅠ4勝馬でサウジカップでの勝利やケンタッキーダービー1位入線後に禁止薬物の疑いで降着となったMaximum Security、米GⅠクレメントLハーシュS勝ち馬Fighting Madがいる。

母レディシャツィは2009年ペルー年度代表馬でGⅠ3勝。本馬の兄弟馬は6頭中2頭が勝ち上がっているが、レディシャツィの血統構成がダート馬そのものであることからディープインパクトの産駒が走らないのも致し方ない部分と言えるかと思います。

配合面はMaximum Securityの例に沿って検討すると、Maximum Securityの母父Anasheedの母Flagbirdは5代母がStriking(War Admiral×La Troienne)だが、本馬の母父Privately Heldの4代母Stolen Hourの父Mr. BusherはStrikingと全兄弟の間柄。さらにMaximum Securityの母父AnasheedはLa Troienneのクロスを内包するが、本馬の母父Privately HeldもまたLa Troienneのクロスを内包している。さらに奥深くみればPhalaris、Teddy、Black Toneyといった血脈を多く内包する母系やEight Thirty(本馬の場合は≒Speed Boot)などMaximum Securityと共通するポイントが非常に多い。

上記で述べた血統面や馬体からも中距離路線のダート馬といった印象が強く、美浦加藤征弘厩舎はノンコノユメなど多くのダート巧者を輩出している厩舎であることも良いですね。

血統構成は狙っていると言わざるを得ない配合かと思います。

 

 

58

サイマー22

母サイマーは仏GⅢプシュケ賞勝ち馬で、半兄Contributerは豪GⅠランヴェットS(T2000m)、豪GⅠチッピングノートンS(T1600m)の勝ち馬。ランヴェットSでは日本でも活躍しオーストラリアで種牡馬として活躍しているトーセンスターダムに競り勝ってのGⅠ制覇となっている。本馬の半兄グランシエロはアイビーSで日本ダービー馬ドウデュースの2着。

サトノダイヤモンド産駒は現役時の走りやデビュー前の評価から芝一択の馬だったかと思うが、走ってみたところ案外ダート馬を輩出していることは成績が示している通り。母系は硬め以外のNijinskyを内包している母系が良い印象は強く、機動力を増幅させるCaelreonを内包するシンリョクカ、Green Dancer内包のダイヤモンドハンズ、マルゼンスキー内包のタツダイヤモンド、Nijinsky3×3のHoly Moonを2代母に持つサトノグランツなど傾向は明確。母サイマーはIle de BourbonGreen Dancer、Royal Academyを内包するからNijinsky6・6×5の多重クロスを内包。Halo≒Red Godの機動力をも多重に内包しており、サトノダイヤモンドが持つ雄大な馬体を動かしやすい血統構成となっている。この手の配合であれば馬体は大きすぎないほうが良く、牝馬由来の柔軟性に長けた筋肉は馬齢を重ねても硬い方向にシフトすることは無い可能性が非常に高い。この手のサトノダイヤモンド産駒は走るはずです。

6/16(土)新馬戦

6/17(土)

東京5R

プレイフォーエフ

ビッグアーサー×CaerleonでThongが入らない配合はブトンドール、クリノマジンと同じ。BMSディープスカイであれば純粋なスプリンターでは無いはず。東京1400mからのデビューは良いですね。

 


東京6R

アイヴィハウス

ダーレージャパンファーム生産のパイロ産駒は新馬戦で超優秀。Bushel-n-PeckとKrisのHyperion魂、母チェリーミルズはInvincible Spirit×Seeking the GoldですからCourtly Dee≒Buckpasser~Busanda(War Admiral+La Troienne+Blue Larkspur)となっており、配合的には如何にも狙った配合となっています。最近のゴドルフィンはkeyになる血脈を探して執拗く当て続ける配合が多いですね。血統コンサイナーさんの戦略が見て取れる配合馬が非常に多いように感じます。

 


阪神5R

エコロガイア

Speightstown × Distorted Humorの配合はJRAダート3勝のスパーダや、米GII インサイドインフォメイションS勝ち馬Heart Stealer(※スパーダとHeart Stealerは同血の間柄)と同じ。Speightstown産駒は父譲りのスピードを多く受け継ぐ産駒が多く、スピードを妨げない走法の維持が配合的には鉄則。母系にTurn-ToやRed Godといった血脈を増幅させることでBold Rulerコーナリングを維持すること、Gone West譲りの走法をTom Foolで維持させること、スピードがあるならSpecial×Thongで持続力を追加することなど、産駒によっていくつかのパターンが固定されやすいことがSpeightstown産駒の走る馬に対する共通点とも言えるかと思います。本馬はDistorted Humorの2代母Sweetest ChantがTurn-To 3×3 、5代母はNumbered AccountですからLa Troienne牝系出身でTom Foolラインの増幅も及第点。総合的に見ていわゆる走るSpeightstown産駒と言えるでしょう。ソエの影響から順調さは欠きましたが、調教内容は森厩舎らしく坂路でブイブイいわせるタイプ。この条件であれば初戦から楽しみを持って良さそうです。

 


函館5R

ウィスピースノー

母ハイリマイリは半兄にディープスカイがいる血統。ワールドエース×アドマイヤムーン×アビだから牡馬ならダートでも良いタイプで、本馬は牝馬ということからも時計を要す芝が理想。純粋なスプリンターとは言い難いが、函館2週目でこの枠の1200mであればラチ沿いを走れることだけでまず有利。追走出来れば面白みはあって良いでしょう。ダートに変わったら砂を嫌がる可能性が露骨に高いので注意。

 


函館6R

ハヤブサアポチャン

3代母がシーキングザパールで兄弟馬にアポロプラネット、アポロティアモ。母は千直4勝馬で本馬の父は日本ダービー3着馬アポロソニック。血統の字面(そろそろ投稿人のガスが切れるため省略)から「わたし、テンだけなら絶対負けないんだから……!」と言ってそうです。もはや聞こえます。出遅れなければ好勝負になりそうですね。

社台サラブレッドクラブ2023年度募集注目馬

23

アラッザ22

母父Areionは2010,2013,2015,2017年の独リーディングサイアー。競走成績は短距離に突出しており、Areionの父Big Shuffleもまた短距離路線で活躍し、複数年での独リーディングサイアーとなっている。産駒はスプリントからマイルまでの距離で活躍しているが、Big Shuffleと同様に母の肌に入ると距離の融通性は効きやすい傾向にあり、タタソールズGC(GI)勝ち馬で凱旋門賞にも出走しているAlenquerバーデン大賞(GI)勝ち馬でジャパンカップに2年連続で出走した経歴を持つIquitosなど多数の中距離馬を輩出している。

ダイワメジャー×Big Shuffleの配合はスターオブペルシャを輩出しているが、本馬は母父が母父Areionの母AerleonaにCaerleonが入ることで多少なりともスターオブペルシャよりかは機敏な動きを見せる可能性は高い。さらにスターオブペルシャは気性的な問題から去勢したが、去勢=女性ホルモン優位になることから筋肉が硬くなりにくい作用があり、筋肉が硬くなることで関節可動域の狭小化を防ぐ効果もあったと推測。本馬は牝馬ということからもその点に関しては加点材料にしても良いかと思います。

懸念材料は大きく2つ。1つはトライマイベストが持つSex Appealが力感的に上位に表出する可能性がある点。ここに関しては走ってみないと分かりませんから、可能性の1つとして留めておくしか無いかなと思います。もう1点は気性。母系やダイワメジャー牝馬という点を踏まえると気性が良いとは言い難い気はします。その点も成長や調教負荷が上がると共に表面化しやすいところだと思いますので、この手の馬に関しては理解した上で付き合っていくべきなのかなと考えます。

馬体からは首や胴の長さから距離はマイルまで持つかどうかといった印象ですが、肩が立っておらず、後脚が曲飛で中殿筋〜下腿のラインまで一直線に伸びたフォルムは瞬発力型の典型例。まだ1歳ということから幼さが残る馬体ではあるが、キ甲が抜けていないことから首差しや胴の長さは今後変化するものと思われます。

配合のバランスやダイワメジャー牝馬での配合として見たときに今年度の40口の中では相当上位の配合バランスを持つ馬だと感じました。距離さえ持てば桜花賞路線で期待できるかと思います。

 

 

26

エミーズプライド22

半兄にUAEダービー勝ち馬クラウンプライドが居る血統馬。本馬は父がナダルに変わりましたが、ナダルは4戦4勝でアーカンソーダービー(GII)勝ち馬。デビュー前から脚元に不安があり、アーカンソーダービー後に左前脚を骨折したことにより種牡馬入りとなった馬。

ナダル(Nadal) - 社台スタリオンパレード2023 - YouTube

2023年の社台スタリオンパレードでは身長171cm馬体重670㎏との紹介をされていますが、馬体からも相当雄大な馬体を持つ馬ですから足元の不安がついて回ることは致し方ない部分かと思います。産駒は大きすぎず小さすぎずの馬が多く出生しているとのことからナダルのような足元の不安を持つ馬は極端に多くならないものと考えています。

ナダルはBlame×Pulpit×Pleasant Colonyで5代母がPatelinですから、近親にアーリントンC(GⅢ)2着馬リッケンバッカーの母シティウェルズ、加GⅠカナディアン国際S(T12F)勝ち馬Marsh Sideがいる血統。ナダルの血統構成はKris S.Aurora(Danzig×Alydar×Courtly Dee)Liable(Seeking the Gold×Nijinsky×Special)の父Blameと、PulpitA.P. Indy×Mr. Prospector×Narrate)Pleasant Colony(His Majesty×Sunrise Flight)Patelin(Bold Ruler +Eight Thirty3×4)となり、相当なパワータイプと言えるかと思います。現に日本でデビューしたBlame産駒は芝での好走歴が牝馬のみで、牡馬は全てダートを主戦場としており、この傾向はナダル産駒でより顕著なものとなると言って良いかと思います。

エミーズプライドはキングカメハメハ×アグネスタキオン×トニービンで4代母がグレイキル(Forli×She's Beautiful(On-and-On×Turn-to)×Al Hattab×TwillQuill)ですから、ナダルが持つパワー的要素とスピードの要素を多くのクロスとニアリークロスで刺激し合う非常に理に適った形の血統構成となっています。

公式プレビューでは馬体重390㎏台となっていますが、遅生まれでキ甲が抜けていないことを踏まえれば今後さらに成長すると考えて良いかと思います。成長曲線的には遅めかと思いますし、募集総額5,000万と比較的高額の部類に入るかと思いますが、ダート路線で長く楽しむことが出来る存在といえるでしょう。広いコースやタフなコースを得意とする可能性が高いことからダートを得意とする美浦・高木厩舎に入厩する予定であることも加点材料と捉えて良いかと思います。個人的にはダート路線であればこの馬が最も良く見えました。

 

 

36

ザガールインザットソング22

半姉にフィリーズレビュー勝ち馬シングザットソングがいる血統。母ザガールインザットソングは米GⅡラカニャーダS(D8.5F)勝ち馬。血統構成はMy Golden Song(Unbridled's Song×Gold Meridian)×Dixieland Band×Alydar×Lt. Stevensで4代母がBelthazarですから一般的にはダート的な配合。本馬の父はアルアインですが、Great Above≒Charediのニアリークロスが発生しており、ドバイマジェスティ×ザガールインザットソングの組み合わせの牡馬であれば基本的にはダート路線と考えるべきでしょう。アルアイン産駒は見た目以上にゴツゴツしている馬が多く、公式プレビューで馬体重440㎏台ということからもこの馬も幅が広い馬体となることが想定されます。いずれクラスの壁にぶつかる可能性はありますが、ある程度回数を使ってくれる厩舎ですので、体質と脚元が丈夫であれば堅実な走りを長く見せ続けられるでしょうし、回収期待度は自ずと上がりそうです。

 

 

87

ドバウィハイツ22

ドバウィハイツは米GⅠゲイムリーS(T9F)、イエローリボンS(T10F)勝ち馬。ドバウィハイツの半弟Make BelieveはGI仏2000ギニー、仏GIフォレ賞勝ち馬。母Rosie's Posyの半妹Tante Roseは英GⅠスプリントC(T6F)勝ち馬と世界各国の重賞で活躍している馬を多く輩出しているファミリーラインを持つ。本馬の兄弟馬はデビューした7頭のうち4頭が勝ち上がっており、そのうち3頭が3勝とアベレージは比較的高めとなっている。特に半姉リバティハイツはGⅡフィリーズレビュー勝ち馬で重賞好走歴が多数あり、募集金額4,000万に対して12,442万の賞金を得ており、晩年まで重賞路線で活躍をした馬だった。

本馬は父がイスラボニータとなるが、イスラボニータ産駒の性別比較でのデータ(6/10終了時点での中央競馬のみ)を下記に示します。(勝/走破数)

牡馬⇨芝:27/289 ダート:22/252 計:541走

牝馬⇨芝:22/264 ダート:10/127 計:391走

ここまで見ると性別で分けて見たときの大きな偏りが無いように感じるかもしれません。

次にクラス別でのデータ(6/10終了時点での中央競馬のみ)を下記図に示します。

2.3歳までは牡馬が芝ダート問わず優勢、牝馬は明らかに芝優勢となっているが、赤文字で記載したように3歳以上から牡馬がダート優勢、牝馬が変わらず芝優勢と明らかに成績の推移が変化していることが分かるかと思います。

馬も人間と同じく年齢を重ねる毎に筋肉や関節が硬くなる生き物ですが、筋肉はホルモンバランスの影響が大きく、生理学的に牡馬は男性ホルモン優位ですから柔⇨硬、牝馬は女性ホルモン優位ですから柔⇨柔となりやすく、このデータはこれらの理由が大きく影響しているものと思われます。本馬は牝馬ですから兄弟馬が全て芝で勝っているように芝を主戦場に走る可能性は非常に高いと言えるでしょう。

次に配合面ですが、3歳以上の条件戦を勝っているイスラボニータ産駒牝馬の4頭は全てHalo(ニアリークロス含む)とNijinsky(ニアリークロス含む)を内包していました。

・ミカッテヨンデイイ

Halo⇨ステイゴールド

Nijinsky⇨≒Storm Bird

・リサリサ

Halo⇨タイキシャトル

NijinskyCaerleon、≒Storm Bird

・ミスボニータ

Halo⇨Street Boss(Halo×(≒Red God))

Nijinsky⇨≒Storm Bird

・コスタボニータ

Halo⇨≒Gay Missile

NijinskyGreen Dancer

本馬は母父DubawiがHaloとニアリーイコールの関係性であるSir Ivor×Drone5×5のクロスを内包しており、更に3代母My Branchの2代父はHabitatとこれもニアリーイコールとなっています。また本馬はミスボニータと同様にGreen Dancerを内包。上記の図と比較すれば本馬も走る条件は整っていると言えそうです。

現状小柄な馬体となっていますが、ドバウィハイツの産駒は大きな馬を出しにくいことが特徴として挙げられます。距離はマイルまでと言った印象が強いですが、今後の成長力次第と言って良さそうです。

半姉リバティハイツと同様に長い活躍を期待したいと思います。

北海道トレーニングセール2023

北海道トレーニングセール2023

 

北海道トレーニングセールの上場馬のうち、数頭気になる馬をピックアップしました。

地方競馬へ入厩することを基本として記載しましたので、ご了承ください。

2023 トレーニングセール/HBA 北海道市場

 

 

7
サクレディーヴァ21

3代母がアドマイヤマカディだから近親にアドマイヤコジーンがいる血統。オルフェーヴル×アドマイヤマカディだから馬体の薄さを主張させる可能性が高く、基本的には年齢を重ねて良さを見せるタイプ。実際にプレビューでは浮いたような走りになっていることからも完成はまだ先。盛岡なら芝でも活躍出来る下地もありますが、馬体重の懸念材料が表面化する可能性はありそうです。

 

15
スカーレットダンス21

緩さと胴長を伝えやすいが、馬体写真からはその懸念は薄いと断定して良いでしょう。遅生まれ+スカーレット一族の牝系だから馬格の無さが際立ちそうだが、ホッコータルマエ×ダンスインザダークの配合馬はレディバグをはじめ、比較的安価な馬でも堅実的に走ることは有名。ホッコータルマエ産駒=高値、になるなら手は出しにくいかと思いますが、比較的安価であれば。L1タイム11.1は内を回った分と捉えて良さそうです。

 

16
ストレイトフロムテキサス21

半兄にショウナンアニメやクロフォードがいるファミリー。牝馬だと華奢、牡馬だと骨量↑で馬格がある産駒が産まれやすいことが特徴で、遅生まれで現状どうかも将来的には本馬も後者になる可能性は高いかと。勝つタイミングは早いかと思いますが、配合的に北米系のミスプロの血脈が無いことから昇級して壁に当たる可能性は考えた方が良さそうです。

 

17
スナークスマイル21

母の半兄にアイポッパーがいる血統。3代母ヒコがNijinsky×Jester×Eight Thirtyだからヘニーヒューズと脈絡しやすい配合。アジアエクスプレス×フレンチデピュティDeputy Ministerの配合馬は堅実な成績を残しており、遅生まれということから亀甲が抜けておらず前後のバランス的にも今後の成長力は十分。この配合の1/4サンデーサイレンスなので基本的にはマイル前後での活躍が見込まれるかと思います。

 

30
ナムラエラン21

ビッグアーサー×ジェネラスの配合馬は函館2歳S勝ち馬ブトンドールと同じ。サクラハゴロモ=ダイナアンバーの同血3×3クロスを内包していることからブトンドールのように芝一辺倒の適性とは言えないかと。胴が詰まった体形からも適性は短距離と考えて良いでしょう。左前の繋ぎに違和感がありますが、その点がどうかでしょうか。血統的には十分に面白い配合と言えそうです。

 

41
ハヤブサプリプリ21

頭の高い走法は父譲りかと思います。母系がプリエミネンスハヤブサマカオーやヴィットリオドーロ、スティールペガサスなどタフなダートで結果を残している一族の出身。底力は十分に備わった血統と言って良いでしょう。マジェスティックウォリアー×アフリートなので揉まれ+砂被りはキッパリNGと言って良さそうです。

 

55
プリンセスオブザスターズ21

半兄にショウナンラスボスやキガンがいる血統。デクラレーションオブウォー×プリンセスオブザスターズだから基本的な適性は短距離の芝。走法的にも芝の方は良さそうです。価格が普通に高そうですが、ジュニアグランプリを十分に目指せる馬かと思います。

 

76
ラヤーリドバイ21

これも父譲りの頭の高い走法。回転軸から推進力が前ではなく上に向いていることから現状は燃費が悪い走法。この辺の矯正が効くかは疑問です。ただ血統構成は重厚感しかないものとなっており、それでいてズブさは牝馬ということもあり相殺されるものと捉えて良さそうです。口向き、フォームの改善次第といった印象は強いです。


80
ユキノセリーヌ21

近親にエーデルワイス賞勝ち馬オノユウ、北海道2歳優駿勝ち馬ゴライコウがいるファミリー。Storm Bird≒Nijinsky4×4×5に加えてBlushing Groomのクロスを内包。更にKey to the Mintのクロスも内包することからスピードと切れ味のクロスだけではなく、重厚感も兼ね備えた配合と言えるかと思います。ただ牝馬のためスピードには特化するはずで、馬体と血統を見る限りは短距離特化。馬格が小さいような気がしないでもないので、その辺がどうかでしょうか。相当前向きな気性になってもおかしくはないはずです。

 

102
カツナデシコ21

相当なスピードタイプだと思います。馬体が不明のため、どの血脈がONになっているか定かではありませんが、字面からは気性面に大きな課題を持つ可能性が高いかと思われます。実馬を見てからの判断が賢明かと思います。

 

104
ウエスタンイヴ21

Blushing Groom系統のLyphardクロスを主張させた父の産駒。先行力と機動力が持ち味と言っても良いでしょう。本馬の母はエンパイアメーカー×Distorted Humorの配合だから上手く噛み合わされば先行力には長けやすいはずです。ただ現状は華奢な馬体で頭の高い走法ということを考えれば即戦力とは言い難いかと。スピードが備わるまでは少し時間がかかりそうですが、長い目で見るなら面白そうです。

 

114
オオシマパンジー21

サトノアラジン産駒は牡馬ならダート、牝馬なら芝と適性がはっきりしており、本馬は牡馬ということからも主戦場はダートと考えて良いでしょう。本馬の牡馬の兄弟馬に限れば4/5が中央2勝以上を記録しており、そのうちの1頭であるメイショウマシュウは根岸S勝ち馬。ボニーナンシーの牝系は小岩井牝系のうちの1つで底力的な部分には長けていると考えて良いでしょう。血統構成的にはスピードと先行力を活かした競馬が理想と言えそうで、ダート短距離路線での活躍が見込まれるかと思います。骨量、筋量の懸念が肝になりそうです。

 

130
ゴールデンプライズ21

2代母からはタッチミーノット、ピークトラムが出ているファミリー。2代母タッチフォーゴールドはミスプロ×Deputy Minister×Buckpasserでその奥が米国気質だから、これらの刺激により硬さは出やすいが、母父ホワイトマズルがどのように影響するか。プレビューではイスラボニータ産駒らしく頭を下げながら前脚を高く上げてストライドが大きい走法となっており、イスラボニータ譲りかホワイトマズル譲りか定かでは無いものの一定の軽さは兼ね備えていると言って良いでしょう。血統の良い部分を体現化した走法となっています。馬齢を重ねるにつれてダートに偏った適性となることは間違いなさそうです。